RESEARCH

応用化学コース
教員
2026.01.27
『材料・エネルギー分野』に関する研究
香西博明教授,濵上寿一教授,友野和哲准教授
【研究のポイント】
環境問題が深刻化する中、使用後の分解まで見据えた環境にやさしい材料が求められています。植物由来の化合物を原料とするバイオベースポリマーの開発により、「化石資源由来原料の使用」と「自然への廃棄物の排出」をゼロに近づけることを目指して研究を進めています。
【研究の概要】
地球温暖化や石油資源の枯渇といった環境問題の観点から、研究開発においても再生可能資源に基づく循環型社会の形成に向けた取り組みが重要になってきています。私たちは、天然に豊富に存在する植物由来化合物からモノマー(プラスチックの最小単位)を合成し、これまで培ってきた高分子反応に関する知見を活かしながら新たなバイオベースポリマー(生物由来の原料で作られた製品)の開発に取り組んでいます。
【研究のポイント】
身近な原料や器具を使って、環境に優しいプロセスの開発に注力している。例えば、蛍光性カーボンドットの合成には、安価なクエン酸と尿素を使用し、家庭用電子レンジでマイクロ波加熱することで、環境に負荷をかけず、低コスト・短時間で実現できる独自の方法を開発
【研究の概要】
2023年のノーベル化学賞は、「量子ドット」と呼ばれるナノ粒子に生じる特殊な効果の解明に貢献した研究者たちに授与された。量子ドットと
は100万分の1ミリという極小サイズの粒子のことで、光や色に関する特性から、様々な用途での応用が期待されている。当研究室では、環境にやさしいプロセスを用いたナノマテリアルの創製と機能性評価に関する研究を行っています。材料科学の魅力は、未知の新材料や合成方法を発見し、脱炭素社会の実現に向けた研究に貢献する可能性があることです。予想外の材料が意外な機能性を持つこともあります。
【研究のポイント】
本研究は、機能性物質を層間にもつ層状マンガン酸化物の構造をナノレベルで制御し、機能性を自在に調整できる点が最先端といえます。従来の材料より高い電気化学性能と環境適応性を実現し、エネルギー・環境の両面で持続可能な技術革新を推進しています。
【研究の概要】
エネルギー貯蔵や再生可能エネルギーの普及には、安価で高性能な蓄電技術や電極材料の開発が不可欠です。私たちは、酸化剤や乾電池などに使用される層状マンガン酸化物(MnO2)を基盤として、その層間に可視光に応答する性質がある金属錯体(金属と非金属の原子が結合した化合物)や凝集性をもつアルキルアンモニウムイオンを挿入し、協奏的に機能性を向上させる研究に取り組んでいます。
これにより高容量キャパシタ(蓄電や放電が可能な電子部品の一種)材料の設計、新規イオン電池の高効率電極材料の開発、水を電気分解して水素を発生させる水素発生電極触媒の高性能化、水系物質からの高イオン選択性をもつ吸着剤の開発などの技術革新を目指します。