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[理工学部、建築・環境学部教養学会第29回ミニ講演会] (理科系学生のための公開英語講演会)Exploring the Dynamic High-Energy Universe「激動の高エネルギー宇宙への旅」


 2019年6月13日、理工学部、建築・環境学部教養学会では本学理工学部数理・物理コースの中嶋大氏を講師として、第29回の「理系学生のための公開英語講演会」を実施した。
 受講者は、数理・物理コース、電気・電子コース、健康・スポーツ計測コース、情報ネット・メディアコースの学生合計35名程度。 中嶋氏の専門分野は、天体の性質を解明するために物理学や化学の原理を用いる分野である「宇宙物理学」である。特にX線を用いて宇宙望遠鏡(人工衛星に搭載した望遠鏡)により天体を観測する「高エネルギー宇宙物理学」の分野において、ブラックホール、超新星の残骸、中性子星などの天体観測に携わる。一方、そのような天体を観測するための機器の設計、開発に関する研究も推進している。
 講演において講師は、可視光線により観測されるものとX線により観測されるものの違いやX線により観測可能な天体などについての説明の後、特にブラックホールについて多くの画像を用いて、その性質、観測方法、位置、宇宙における数などに触れ、2019年のメシエ87銀河のブラックホールの画像の撮影成功に関するニュースにも言及した。また、観測の機器に関してはX線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)に搭載されたX線望遠鏡やCCDカメラについて詳しい説明が行われた。また3年後に予定されており、自身が関わるXRSIM衛星の打ち上げにおいて計画されているテーマある、チタンの観察による星の爆発のメカニズムの解明、銀河団の観測による未解明の物質「ダークバリオン」の解明などについて説明された。
 下記は当日の質疑の一部の引用である。更なる詳細は教養学会紀要「科学/人間」に掲載予定。

Q. What is the rate of velocity needed to escape from a black hole? Is it possible to escape from it against its gravitational force?

Q. It is said that our universe is expanding infinitely. On what basis can we say it is expanding?

Q. Can black holes have planets belonging to them because they have enormous gravitational force?

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