11/17(火),土木学系土木・都市防災コース3年生向けの卒業研究基礎という授業の一環で,耐震構造システム研究室に配属されたばかりの3年生5名が「つくることと壊れること」をテーマに,身近な構造物である椅子を設計・製作し,その発表を行いました.
これまでは座学で構造計算や材料学について学んできましたが,ゼロから形状を考え,設計者自らの体重を支えられる程度の強度を持った椅子を設計・製作することはこれまでになく,決められた材料や質量の中でいかに個性を発揮するかが焦点となりました.完成した椅子は,質実剛健なものから折り畳み式のものまで多様で,中には規定の質量をオーバーしてしまい,その場で部材を減らしながらチャレンジしていた学生もいましたが,全員が規定をクリアし合格となりました.
また,今回は会場をオープンにし,観客として耐震構造システム研究室の4年生のみならず,地盤防災工学研究室やコンクリート研究室からも学生が参加し,デザインの審査をしたり部材を減らすアドバイスをしたり,楽しんでいた様子でした.
土木学系の学生たちの多くは卒業後,土木構造物の設計や施工管理に携わることになります.卒業する前に自ら手を動かして設計・製作をすることにより,構造物の安全性や工程管理・コスト管理などを考えるきっかけになったと思います.構造的または材料的な強みや弱点を知ることで,つくることの楽しさや壊れることの恐ろしさを学んでいってもらいたいと思います.
設計した椅子の強みをアピール | 自らの体重を支えられるか実験 |
多くの観客が集まりました | 3年生の皆さんお疲れさまでした |