コースの特徴
人類共通の願い「健康」をデータサイエンスで解明する
健康科学・テクノロジーコースは、いわば「健康科学」と「データ科学」を融合した、「デジタルヘルスケア」の学びを提供します。まず、身体と健康に関する知識を学びます。そして、自分自身のノートパソコンにデータ処理環境を構築して、コンピュータプログラミングのスキルと統計学的データ処理の知識を身につけます。次に、ヒトの身体から発せられる心電図や脳波をはじめ、筋肉の超音波断層画像などを計測して、つまり生のデータを使って、生体データ処理を実体験します。このような系統的な学びによって、ヒトの身体の構造と機能、そして「健康とは何か」についてデータ科学の切り口で理解を深めることができます。まさに、習うより慣れろ、をモットーに、身体で覚えこみます。このような「肌」で感じた体験こそが、あなた自身の血となり肉となっていきます。あなたが学んで身につけたスキルが、高齢者の健康の見守りや健康寿命の延伸に役立ち、ひいては豊かな社会の構築に貢献することになります。そして「セルフメディケーション」といわれるように、現代のストレス社会では、あなた自身で心身を護り育むことがテーマになってくる時代です。ヒトを個々の人生や生活行動から丸ごと捉えて知恵を生み出すことは、科学全体の解決すべき問題課題であり、未知なる可能性をも秘めた我々人類の課題でもあります。そうした人々の笑顔を目の前にしながら、これからの科学に携わりたいという人に学んでほしい学問が、まさに本コースが提供する「デジタルヘルスケア」だと教員一同確信しております。
就職・企業との連動
健康とデータ科学で豊かな社会の構築に寄与する人材の育成
健康は、世界保健機関がいうところの身体的、精神的、社会的に健やかで満たされた状態を指します。それはまさに、人類共通の願いでもあります。内閣府の科学技術政策、Society5.0時代のヘルスケアでは、ITの発展を背景として人間の身体、その生理機能から行動までがデータ化され、膨大なデータの活用はさまざまな価値を生み出し、未病ケア・予防、オーダーメイド個別化治療を発展させ、単に寿命だけでなく、健康に日常生活が過ごせる「健康寿命」も延伸させることが基本理念であると謳われています。それゆえ、健康科学の知識だけでなくITの実践力をも身につけた、いわばSociety5.0時代のヘルスケア戦略に相応しい、人材の輩出が社会から望まれています。このような現代社会の要請に鑑みて、理工学部、本コースでは健康科学とデータサイエンスを融合させたカリキュラムを展開しており、そのような学びを通じて明るく豊かで活力に満ち溢れた社会の構築に寄与する人材を育成しています。健康福祉機器をはじめとする商品開発、生体データ解析に関するソフト開発、リハビリテーション科学に基づく医療現場での活動、健康増進を支援するスポーツトレーナーなど、これから貢献していかなければならない領域は広がるばかりです。
■ 進路
スポーツトレーナーやアドバイザー、生体計測の技術を活かし医療系技術者,健康器具などのエンジニアなど、健康にかかわるさまざまな職種での活躍が期待されます。