【専門分野】
高分子化学/ゴム材料科学
高分子化学は、我々の日常生活や化学の全分野と極めて密接に結びついた学問である。この講義では、高分子化合物の合成方法(重縮合・ラジカル重合・イオン重合等)と、高分子化合物の構造、物性に関する基礎的な事項について解説する。
高分子は、金属・セラミックスと並んで最も重要な工業材料の一つであり、現在も次々と新しい高性能・高機能材料が開発されている。この講義では、このような進展著しい多種多様な高分子材料について、それぞれの構造と性質の関係を中心にわかりやすく解説する。
有機化学は、「炭素化合物の化学」と定義されている。周期表の中で、炭素原子だけが単純なものから驚くほど複雑なものまでの広大な物質群を作っている。それらの中には、我々にとって大変危険な有害なものもあるが、日常生活に欠くことのできないものが極めて多く含まれている。それらを構成している基本的な有機化合物の化学について、わかりやすく解説する。
ゴム、プラスチック、繊維などの廃棄量は年々増大しており、従来の焼却処理以外に熱分解および生成物の利用、さらには自然崩壊が期待される。この要望に応えての基礎研究を行うとともに、熱、特に光や微生物により崩壊しやすい基を導入した新しい環境調和型有機・高分子材料の合成を目的として研究を進めている。さらには、より強く、より柔らかく、より機能する新しいタイプ(環境に優しい)の先端複合材料の合成についても検討している。
(1)ゴム系複合材料の合成および光劣化に関する研究
(2)崩壊性高分子および医療高分子材料の合成と評価
(3)高性能液晶ポリマーの分子設計とその応用面への検討
(4)ナノ構造を有する半導体実装用機能材料の創製および実用化
大学4年間は社会に出る前の猶予期間などという中途半端な気持ちは捨てて、何かに打ち込み、そして何か残るようにしてほしい。