分子生命科学
生物の遺伝情報がDNAの塩基配列に暗号として書き込まれている仕組みが明らかになって以来、その後の分子生物学は驚異的なスピードで進歩してきた。分子生物学の応用範囲は広く、今や全ての生命科学分野の学問形態に含まれていると言っても良い。DNAに指令された情報の一部は、その生物が作るタンパク質のアミノ酸配列の指令に使われる。本授業では、この仕組みについて詳細に解説する。それ以外にも、生物がどの様にして遺伝情報を解読し利用しているのか、最新のトピックを雑えながら紹介していく。
植物細胞分子生物学
生命現象の多くが、細胞内の核酸やタンパク質の様々な機能に寄って引き起こされている。本授業では、まず植物の様々な生理学的、形態学的現象について解説していく。その上で、これらの現象が、どの様な仕組みで行われ、制御されているのかを細胞単位で解説していく。基本的に植物の生理現象を扱うが、細胞周期・プログラム細胞死関連については、より研究が進んでいる動物や酵母の話を中心に据える。
生命科学基礎実験
生命科学関連の実験は、生物を顕微鏡等で直接観察するような実験から、生体微量成分を扱う生化学的な実験まで多岐にわたる。本実験は、この生命科学分野の実験に関わる基礎的な技術と知識を修得するために、「顕微鏡の操作」と「定量分析の基礎技術(主にピペッテイング操作)」を習得することを目的とする。また、微生物及び植物を材料として扱う場合の、基本的な実験技術についても修得することを目的とする。
主な研究分野
植物は進化の過程で様々な環境シグナルや、環境ストレスの感知機構と、それらに応答するための仕組みや防御機構を獲得してきた。遺伝学という伝統的な学問と、分子生物学という最新の学問の知識と技術を利用して、これら機構のメカニズムを明らかにしていく事を目指している。得られた知見や遺伝子資源を利用して、作物に環境ストレス耐性などの有用な性質を付与したり、有用な性質を付与する化合物を開発したりする事も試みている。
ひとこと
学びたいと思う学生にとって、大学は様々なものを与えてくれる素晴らしい場所です。学ぶ事は勉学以外にも沢山あるので、吸収力のある若い時間を大切に何にでもチャレンジしましょう。