コースの特徴
「土木」というと道路工事やトンネル工事といったイメージがありますが、「土木」を勉強する目的は、安全で豊かな都市を計画し、実現することです。ですから、行政の市長や副市長に土木出身者が多いのも道理です。土木・都市防災コースでは、「安全な街を造るエンジニア」と、それを計画する「技術系公務員」を目指します。地震や台風などの自然災害から命を守るには、大切な人や自分を守るにはどうしたらよいか。地震や台風などの災害で、どのような被害が発生するかを予測する技術、地震に耐える地盤や構造物を作る技術を研究します。具体的には装置を使って、耐震診断や、地盤診断、液状化診断などの研究をします。関東学院大学の土木・都市防災コースは、他大学や企業が持っていないような土木関連の試験装置が充実しています。そのため、企業や、国土交通省などと共同研究が盛んで、学生も積極的に参加できるのも特徴です。
就職・企業との連動
公務員を目指す学生が多く、実際に何百人もの卒業生が、大学近隣の役場に就職しています。そのために卒業生と連携し、インターシップよりも、さらに実践的な業務体験も含んだ技術系公務員の養成特別プログラムを行っています。また、ほぼ全員の教授が企業と共同研究をしているため、卒業論文は企業とタイアップをしたり、自治体や政府から要請を受けたりするなど、社会的バックグラウンドのある研究ができます。たとえば、阪神淡路大震災の研究成果が国土交通省の耐震基準に取り入れらています。また学生の研究結果が地盤の液状化を予測するプログラムの開発につながったこともあります。そして、共同研究をした企業にそのまま就職する学生も多数います。土木・都市防災コースは、土木という共通のベースの上に、社会学、経済学、歴史学、数学、物理、化学、生物、地学のいずれかを、自分で選んで専門としていきます。文系と理系といった区別があまりない学問ともいえるので、幅広く学生に門戸を開いている学問だといえます。
■ 進路
政策提言力と公共事業の企画立案力を兼ね備えた土木系公務員や、地域社会の社会地盤の構築を担う建設会社・コンサルタント会社の技術開発担当としての就職が見込まれます。