キャンパスライフ

ミニ講演会「パブロフの犬」-共通科目-

イベント

 

理工学部/建築・環境学部教養学会では、2016年4月28日に理科系学生のための英語(+日本語)の講演会「パブロフの犬」(講師:理工学部数理・物理コース 北村美一郎先生)を実施しました。

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北村美一郎先生は、ロシアの生理学者アイバン・パヴロフによる「古典的条件付け」の研究や、マウス、ミミズ、コオロギなどのイヌ以外の動物の場合に観察される連合学習の報告例を紹介するとともに、この分野の最近の研究について説明しました。特に、「古典的条件付け」の研究が神経科学の分野でどのように解明されてきたのかという点についてEric Kandel(2000年ノーベル生理学・医学賞受賞神経学者(1929~))のアメフラシの研究を紹介し、「古典的条件づけ」が分子レベルでの観察が可能であり、様々な生物の行動にも適用される普遍性の高い連合学習の原理であること、パブロフの研究が科学史の中で重要な位置づけをもつものであることなどの説明がありました。

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受講者からは以下のような質問あり、北村先生より回答、解説がありました。

1.「古典的条件付けはすべての生物に起こる現象ですか?」
Is the classical conditioning a phenomenon that occurs in all creatures?

2.「痛い注射器を麻薬薬物依存の患者に繰り返しすることで患者が麻薬に依存しなくなるという例を以前に聞きましたが、それは古典的条件付けでしょうか?」
I heard of a report before that if patients of drug addiction are given painful injections repeatedly, they stop depending on narcotics. Is that also a case of classical conditioning?

3.「もし先生が、パブロフに続いて更にもう一つの実験を犬にするならば、どんな実験をしてみたいですか。」
If you are to perform another experiment on dogs following Pavlov, what kind of experiment do you want to perform on them?

4.「人間の親が無意識に赤ちゃんに行っている古典的条件付けはありますか。」
Are there any cases, where human parents are unconsciously performing classical conditioning on their babies?

5.「パブロフは犬に実験を行いましたが、どの動物に行っても同じ結果になるのですか。」
Pavlov performed his experiment on his dogs. If we perform the same experiment on any other animals, do we get the same result?

6.「パブロフの発見のあと、条件反射の解除の仕方を研究した研究者はいますか?」
After Pavlov’s discovery, have any researchers conducted research into cancelation of conditioned responses?

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